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「叱る」に悩んでいる保育士・パパ・ママは必見!「叱る」問題はこれでスッキリする!〜「科学的に考える子育て」ブックレビュー〜

子育て中の親の悩みといえば、「叱る」ことがあります。

「子どもをどうやって叱るのでしょうか?」

「何度叱り方っても言うことを聞きません!」

「叱ってばっかりで、クラスの雰囲気がよくない」

と言うような「叱り方」に関する質問があります。

パパ・ママだけでなく、保育者からも「叱る」に関しての悩みが聞かれます。

この記事では、「科学的に考える子育て」を参考に、

保育士歴の10年以上の経験を合わせて「叱る」について記事にした物です。

この記事は次の方におすすめです。

◯叱り方がわからないと悩んでいるパパやママ

 

◯厳しく叱る保育士の言うことを聞くのに、私が叱っても言うことを聞かないと感じている方

 

◯子どもは厳しくしつけないといけないと思っている方

では、どうぞ!

「叱る」を分析しよう

子どもを叱るのは、子どもに悪いことをやめさせるためにですよね。

しかし、

パオ
パオ

本当に「叱る」ことが「子どもが悪いことをしなくなる」になっているでしょうか?

簡単に言うと、「子どもを叱ると悪いことをしなくなるのでしょうか?」

叱られた時はやめますが、すぐにまたやってしまうんですよ

言うことを聞かないから、叱ることに悩んでいるんです!!

私が叱ったら、ちゃんと言うことを聞きますよ

いろいろ声がありますが、

「叱る」ことは「子どもが悪いことをやめる」にはつながらない場合が多い!

ここでは、「叱る」ということを考えるときに

子どもの行動のみに注目していたところを、「その叱られる行動の前後」を含めて考えましょう。

ここではABC理論を使って行動分析的に考えてみます。

ABC理論というのは、子どもの行動(B)を図のように考えます。

Bに「子どもが大声を出す」「弟をいじめる」「食事中歩き回る」を当てはめると、

これで「叱られること」が減るなら良いが、そうでなければC「叱る」は意味がない!

実感として、その時はやめるが、繰り返す印象がありますよね。

そのような場合はその「叱る」に意味がないということです。

さらに、叱るには子どもにとって副作用があります。

「叱る」の4つの副作用

パオ
パオ

「叱る」には重大に副作用があります!

叱る4つの副作用

子どもは厳しく叱られると副作用で次の行動をします(4つの法則)

1.弁別の法則・・・厳しい大人だけにいい顔をする子どもになる
2.派生の法則・・・厳しく叱る人の周囲ものが嫌いになる(厳しい先生の授業科目が嫌いになる)
3.反発の法則・・・八つ当たり
4.模倣の法則・・・弱い者いじめ

というものがあります。

具体的に言うなら、怖いお母さんがいたら、子どもたちが静かであるけれども、

いないと子どもたちが大騒ぎするってことありませんか?

また、保育園でも怖い先生がいたら大人しいクラスってありますよね。

パオ
パオ

この「怖いお母さん」「怖い保育士」をABC理論で考えるとこうなります

このような環境にいる子どもたちは、人によって行動を変える子どもになってしまいます(弁別の法則)。

パオ
パオ

これは本当の教育ではありません!!!

また、この「怖いお母さん」現象は、

子どもがすぐにおとなしくなり、

あなたがいたら助かるわ。やっぱり厳しい躾も必要ね

大人の承認欲求を満たすことになり、

「怖いお母さん」は、4つの副作用でさらに問題を大きくすることにしかなっていません。

1.弁別の法則

「厳しく叱る怖いお母さんは、大人にいい顔をする子どもを作る」

2.派生の法則

「厳しく叱る人が使っているものや作るものが嫌いになることです。」

3.反発の法則

「反発したい気持ちを抑えていると、別の他人を攻撃する。いわゆる八つ当たりです」

4.模倣の法則

「大人の真似をして、隙があれば弱い友だちに対して厳しい言葉や暴力をすることです」

ここまで伝えても

いやいや、私は恩師からの厳しい指導を受けて良かった

これは明らかに生存者バイアスです。

「この人たちはたまたまそうした指導を受けても耐えられる力を持っていたか、

そうしたマイナスの効果を逆転させる要素(友だちの良さ、家族のサポートなど)を持っていた」

特にプロ選手などが名門校の厳しい指導を肯定するのは、生存者バイアスがあります。

叱られたい子どもはいない

では、子どもにどうすればいいかをABC理論で考えると、

パオ
パオ

まずは「叱る」を大人の視点から考えます

これは一般的な視点だと思います。

しかし、これでは副作用が大きくなるんです!

パオ
パオ

次に「叱る」を子どもの視点で考えます

子ども視点Aの「???」の部分に何が入るか?

それは「先行条件・環境」を考えることです。

例えば、不適切な行動が「宿題を集中できずにダラダラしてしまう」の場合、どうすれば良いのか?

先行条件・環境はどのようなものになるでしょうか?

・「一人になれる宿題部屋を用意する」

・「気が散るおもちゃやゲームを預かっておく」

・「大人が宿題を手伝う」などですね。

最後にこの著者は「叱られたい子どももなんていない」のに、なぜ叱られる状況があるのか?

それは環境設定や課題設定が不十分にもかかわらず、

子どもに期待したり、指示したりするために起こるのです。

まとめ

「叱る」というのは条件によって効果的な場合があるが、

「厳しく叱る」「体罰」などは副作用が大きくなり、問題を複雑にさせてしまいます。

叱られる状況を作らないためには、先行条件環境を整えることが大切であり、

そこを整えるは大人の責任で、叱る状況を作ってしまったら大人の負けと著者は言っています。

私も保育士になって「叱る」ことにモヤモヤと悩んでいました。

この本はそれに答えるものとなっています。

この本には「叱る」以外にも「ほめる」「思春期」「勉強」「やる気」などの興味あるテーマについて書かれています。

パパママは必見、保育士なら熟読しましょう。

今後の子育てや保育の軸になること間違いなしです。

最後までの読んでいただき、ありがとうございました。